NECのノートパソコンをHDDからSSDへ換装
目次
経緯
以前から家族が"遅い""重い"と言っていたリビングの共用ノートパソコンをHDDからSSDへ換装してみました。
換装するノートパソコンの型番とスペックは次の通りです。まだまだ戦えるスペックです。
メーカー:NEC
シリーズ:LaVieシリーズ
型番:PC-LL750F26W
http://nec-lavie.jp/navigate/products/pc/121q/02/lavie/lvl/spec/pc-ll750f26w.html
参考サイト
HDDからSSDへ換装するに辺り、参考にしたサイトです。
この後の私の説明でわからなかったり、私の環境と違う状況に遭遇した場合はこちらのサイトを見てみることをオススメします!
SSD換装全般
- 【最新】HDDからSSDに交換・換装!コピー・クローン方法解説!
- ノートパソコンのHDDをSSDに換装する方法
- ノートパソコンのHDDをSSDに交換・換装する手順解説 | enjoypclife.net
- サービス終了のお知らせ
SSDフォーマット
- SSDが認識しない時の対処方法!フォーマットする前に確認して欲しい2つのポイント | ~PCナビゲーター~ 用途別にオススメモデルをご紹介
- SSD換装で快適に!Windows7でフォーマットする3つのポイント | ~PCナビゲーター~ 用途別にオススメモデルをご紹介
現在のHDDを調べる
現在のHDDがどんなものかチェックします。
HDDを取り出して確認
下記の方法でなくてもHDDの型番はWindows上で「Windowsキー+Xキー>デバイスマネージャー>ディスクドライブ」確認できます。
今回はどんな状態で刺さっているかも実際に目で確認しておきたかったのでHDDを取り外して確認してみます。
①ノートパソコンの電源を落とし、接続されているケーブル類(電源ケーブル、USBケーブル、LANケーブルなど)を抜きます。ノートパソコンをひっくり返します。
②(万が一に備えて)安全のためにバッテリーを抜きます。
③HDDが入っている箇所のカバーのネジをドライバーで外し開けます。
このノートパソコンは単純にHDDを刺し込むだけのタイプでした。
ブラケットなどにネジで固定されていたりする場合は、前述の参考サイトを参照したり、「パソコンの型番 HDD 換装」などのキーワードで検索してみてください。
④黒いテープがあるのでそれを矢印の方向へ引っ張るとHDDを外すことができます。
⑤HDDが無事取り出せました。
接続するインターフェイスはSATA(シリアルATA)規格でこんな感じです。
HDDの容量が750GBで、型番が「WD7500BPVT」とわかりました。
型番で検索するとメーカーサイトや販売代理店サイト、価格コムなどで詳細スペックがわかります。
Western Digital WD7500BPVT |テックウインド株式会社
価格.com - WESTERN DIGITAL WD7500BPVT (750GB 9.5mm) スペック・仕様
- 容量:750GB
- 寸法:2.5inch
- 厚さ:9.5 mm
- インターフェイス:SATA2.0(SATA300)物理転送速度3Gb/s、実効転送速度 2.4Gb/s(300MB/s)
知りたい情報もわかったので取り出した手順の逆にHDDを戻します。
⑥(黒いテープを挟み込みつつ)HDDを挿します。
⑦カバーを付けて、ネジをドライバーで回し閉じます。
⑧バッテリーを取り付けます。
⑨ノートパソコンを元の位置に戻しケーブル類(電源ケーブル、USBケーブル、LANケーブルなど)を接続します。
これで元に戻りました。
HDDの使用量を確認
次にWindowsを起動し、現在のHDDの使用量を確認します。
ノートパソコンを起動。
エクスプローラーを起ち上げ、「デバイスとドライブ」を表示して現在のドライブ使用量を確認します。
このノートパソコンは、出荷時にパーティションで分割でCドライブとDドライブに分けられているおり、このHDDの構成・使用量は次のようになっていました。
ドライブ名 | 全体量 | 使用量 | 空き |
---|---|---|---|
C | 618 | 118 | 500 |
D | 65.1 | 8.27 | 56.9 |
使用量は、おおよそ118GB+8.27GB=126.27GB とわかりました。
ここからSSDを選ぶ際の容量は128GBだとギリギリ過ぎてまともに動かせなくなるので、240GB以上のものを選ぶことになります。
また、このノートパソコンを使用している家族に普段と今後の使い方を聞き、「これから音楽・写真・ビデオをガンガン取り込むような使い方をするわけではない」とわかりましたので、512GBは多すぎるかなということで今回はSSDの容量を240GBや256GBに仮決めました。
SSDと換装に必要なパーツを購入
ここまでで現在のHDDの使用状況がわかったので、これに基づいてSSDを選び購入します。
初心者の方には、価格コムの選び方ガイドが参考になります。
SSDの選び方ガイド
http://kakaku.com/pc/ssd/guide_0537/
SSDを選ぶ
SSDは多くのメーカーが製造しておりメーカー選びで迷った場合は、個人的にこの辺りのメーカーの製品を購入することをオススメします。
特に長く使うメインマシンの場合は、安心できるメーカー製品を買って置いた方が良いです。
しかし、今回はリビングの家族共用マシンのため廉価で良いので、価格が安いメーカーの中でも個人的に好きな台湾のTranscend (トランセンド)のものを選んでいきます。
HDDを調べてわかった今回のSSD選びの必須条件は、次の通りです。
- 内蔵SSD
- 寸法:2.5inch
- 厚さ:7mmまたは9.5 mm
- インターフェイス:SATA3.0(SATA600)物理転送速度 6Gb/s(750MB/s)、実効転送速度 4.8Gb/s(600MB/s)←現在主流です。
- 容量:240GBまたは256GB
家族の共用マシンで廉価にしたいため、任意条件を次の通りにしました。
ここまで条件がでれば、候補は絞り込めます。
PCのパーツは、価格とスペックが比例しているので、上を見るとキリがないので予算と相談しどこで妥協し線引するかです。
今は便利なので、価格コムやAmazonでSSDや内蔵SSDのカテゴリから、上記の条件をチェックボックスへチェックしていくと候補が出てきます。
例えば価格コムでチェックして行くとこんな感じになります。
価格.com - インターフェイス:Serial ATA 6Gb/s トランセンド(Transcend)のSSD 価格の安い順 (規格サイズ:2.5インチ,タイプ:MLC)
↓
この中から更に容量が小さい128GBを除外するとこうなります。(2018-05-12時点)
価格.com -SSDの比較表(SSD220 TS240GSSD220S、SSD360 TS256GSSD360S、SSD370 TS256GSSD370S、SSD340 TS256GSSD340K)
スペックを比較し選んでいくわけですが、記録素子タイプはTLCよりもMLCの方が良いのですがお値段が上がってしまうなぁということで、TLCでいいやと妥協、
とりあえず「SSD220 TS240GSSD220S」 という製品をAmazonで見てみました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01DRWWNX4
レビューも程良く、たまたまタイミング良く660円引きクーポンが出ていたので、(2018-05-12時点)
これしかない!と決定しました。
TS240GSSD220S のスペックです。事前に考えていた条件と比べて問題ないか再確認します。
SSD/HDD用スペーサーも一緒に買う
SSD選定後に重要になるのが厚さです。
元HDDは厚さが9.5mmだったのですが、新しく着けるSSDは厚さが7mmなので、2.5mmほど厚さに違いがあり、そこに隙間が生まれることになります。
隙間が空いているとグラグラしてしまい接続不良や故障の原因になってしまうため、その隙間を埋めるためだけの「SSD/HDD用スペーサー」というパーツも一緒に購入することにします。
※SSDを買うと、付属品で「7mm→9.5mm変換スペーサー」が付いている製品もありますので、元から付いている場合は二重に買わないように注意です。
「SSD スペーサー」というキーワードでAmazonやヨドバシで検索すると出てきます。
価格はだいたい300~400円くらいです。
単にSSDに貼り付けて隙間を埋めるためだけのものなので、レビューで糞評価でもついてない限りどれでもいいです。
私はこれを買いました。
玄人志向 7mm → 9.5mm厚に変換 2.5インチHDD/SSDスペーサー KRSP-795
https://www.amazon.co.jp/dp/B00GFCOIFU/
換装に必要なツール
換装には他に「SATA-USB変換ケーブル」が必要です。
私は古いですが8年くらい前に買ったこれがあったのでそのまま使いましたが、もし手元にない場合はSSDなどと一緒に購入しておいてください。
Amazonでは「sata usb 変換」のキーワードで検索すると出てきます。
拘りがなければこういう1000円くらいの廉価なもので十分かと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01EAEPE6Q/
ヨドバシだと「USB-IDE/SATA変換ケーブル」というカテゴリがありました。
https://www.yodobashi.com/category/19531/19532/19553/274001/
電源別供給、SATAだけでなくIDEも対応、メーカー品とかになると、2000~3000円になります。
SSD換装
翌日配達ですぐにSSDとスペーサーが届きましたので、いよいよ実際に換装作業に取り掛かります。
次の順で作業していきます。
SSD換装に準備したものは、ノートパソコン本体以外で次の通りです。
- ドライバー
- SSD
- 7mm→9.5mm変換スペーサー
- USB-SATA変換ケーブル
- クローンコピー用ソフト「EaseUS Todo Backup Home(30日トライアル版)」
SSDのフォーマット
SSDはそのままでは、ドライブとして認識されないのでフォーマットします。
①次のようにして繋ぎ、Windowsを起動します。
[ノートパソコン]-USB接続-[USB-SATA変換ケーブル]-SATA接続-[SSD]
②Windowsキー+Xキーからデバイスマネージャーを選択し、デバイスマネージャー画面を表示します。
③デバイスマネージャー画面で、一覧からディスクドライブの項目を開きます。
接続したSSDがここに表示されていない場合は、「ノートパソコンのUSBポート」か「USB-SATA変換ケーブル」か「SSD自体」か、どこかに原因があるはずなので問題の切り分けを行ってください。この記事の上の方にある参考サイトを読んだり、検索してみてください。
今回はきちんと表示されていますので、フォーマット作業に進みます。
④Windowsキー+Xキーからコンピュータの管理を選択します。
フォーマットされていないSSDを接続したので、この時点で自動的にディスクの初期化画面が表示されます。(もし表示されない場合は一覧からディスクの管理という項目をクリックしてみてください。)
ディスクの初期化画面ではMBR(マスター ブート レコード)(M)を選択し、OKをクリックします。
⑤一覧からディスクの管理を選択します。
ディスクの管理画面で、今回はディスク1 「未割り当て」223.57GBという項目が接続した新しいSSDです。
これを右クリックし、新しいシンプルボリュームを選択します。
⑥新しいシンプルボリューム ウィザード画面が開きますので、これを進めていきます。
次へをクリックします。
このボリュームを次の設定でフォーマットするを選択し、デフォルトの「NTFS、既定値、ボリューム」のまま、「クイックフォーマットする」にチェックして次へをクリックします。
正常に完了したら、完了をクリックしフォーマット終了です。
「未割り当て」だったディスク1が「ボリュームF」となり、無事ドライブとして認識されるようになりました。
ソフトを使って、HDDからSSDへクローンコピー作成
SSDのフォーマットも終わりクローン作成の準備ができましたので、クローン作成用のソフトをインストールします。
【重要】
[2021-04-20追記]
久々にディスクのクローン作業を行おうと『EaseUS Todo Backup Home(30日トライアル版)』をダウンロードしたところ、仕様変更があったようで 2021-04-20 時点ではディスククローン機能がトライアル版では使えなくなっておりました~!
残念ながらディスククローン機能は有料ライセンス所有者のみ提供に変わってしまったようです。
数年に1度のディスククローン作業で数千円の有料ライセンスを購入するのもアレですので、、代替ソフトを探してみたところ『Lazesoft Disk Image & Clone(Home Edition)』というソフトで無事ディスククローンを済ませることができました。
私のように個人利用&無料でディスククローンを行いたい場合は『Lazesoft Disk Image & Clone(Home Edition)』をおすすめします。
『Lazesoft Disk Image & Clone(Home Edition)』
使い方
https://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=23932336/
ダウンロード
https://www.lazesoft.com/download.html
※以下は、記事作成時 2018-05-15 時点の『EaseUS Todo Backup Home(30日トライアル版)』を使った内容です。
今回はEaseUS Todo Backup Home(30日トライアル版)を使いました。
jp.easeus.com
①上記のページの無料体験というリンクをクリックすると、30日トライアル版exeのダウンロードが始まります。
(クローン機能以外にも機能満載の便利ソフトなので、30日経ってまだ使いたい場合は有料ライセンスを買ってみてください。)
②ダウンロードしたtbh_trial.exeを起動し、EaseUS Todo Backup Homeをインストールします。
③インストールが完了したら、EaseUS Todo Backup Homeを起動します。
EaseUS Japanの公式動画です。
www.youtube.com
動画タイトルが「PS4のハードディスクをクローンする方法」となっていますが、今回行うのもこれと全く同じ手順です。
④クローンボタンをクリックします。
⑤ディスク/パーティションクローン画面が開きます。ここではクローンのソース元を指定(現在のHDDを選択)します。
ハードディスク0をチェックし、次へをクリックします。
⑥次の画面ではクローンのターゲット先を指定(移行先のSSDを選択)します。
ハードディスク1をチェックします。ここではまだ次へクリックしないでください。
編集リンクをクリックすると、編集モードになりパーティションの割当を変更できます。
HDD
ドライブ名 | 全体量 | 使用量 | 空き |
---|---|---|---|
C | 618 | 118 | 500 |
D | 65.1 | 8.27 | 56.9 |
↓クローン
SSD
ドライブ名 | 全体量 | 使用量 | 空き |
---|---|---|---|
F | 179.91 | 118 | 61 |
A | 30 | 8.27 | 21.73 |
今回はこんな割当にしました。
その次に、バックアップオプションリンクをクリックします。
バックアップオプションモードではSSDに最適化とセクタバイセクタクローンにチェックを入れます。
(※友人のノートパソコンのSSD換装を行った際に、セクタバイセクタクローンのチェックを入れるとここから次へ進めないことがありました。その際は止む無くセクタバイセクタクローンのチェックを外して進めました。同じケースに遭遇された場合は必要に応じてこのチェックを外してみてください。)
セクタバイセクタクローンについては、こちらのEaseUS 公式を参照ください。日本語です。
セクタ単位でドライブをクローンする方法
ここまで終えたら、次へボタンをクリックします。
⑦確認画面ではもう一度内容が合っているか再確認してください。
問題なければ、実行ボタンをクリックします。
⑧クローン作成が開始されます。
終わるまでやることはありません。
すべて終了したら、完了ボタンが表示されます。
エラーも出ておらず問題なかったので、完了ボタンをクリックします。
(USB-SATA変換ケーブルが古かったせいか、100GBちょいのクローン作成に2時間47分もかかりました…長かったです)
これでクローン作成は終了です。
EaseUS Todo Backup Homeを終了します。
HDDをSSDへ換装
いよいよ換装作業です。
①ノートパソコンの電源を落とし、接続されているケーブル類(USB接続しているSSD、電源ケーブル、USBケーブル、LANケーブルなど)を抜きます。ノートパソコンをひっくり返します。
②(万が一に備えて)安全のためにバッテリーを抜きます。
③HDDが入っている箇所のカバーのネジをドライバーで外し開けます。
④黒いテープを矢印の方向へ引っ張りHDDを抜きます。
⑤HDDを取り出したら、SSDとスペーサーを用意します。
だいたいのスペーサーはこんな感じで裏面がシールになっています。
一応位置決めして、はみ出したりもしていないので、セロファンを剥がしてSSDへ貼り付けます。
⑥SSDを取り付けます。
(取り出す時に引っ張った黒いテープを挟み込みつつ)SSDを挿し込みます。
ちなみに先程付けたスペーサーはここの2.5mmの隙間を埋め、グラつきを防いでいます。
⑦カバーを付けて、ネジをドライバーで回し閉じます。
⑧バッテリーを取り付けます。
⑨ノートパソコンを元の位置に戻しケーブル類(電源ケーブル、USBケーブル、LANケーブルなど)を接続します。
これでSSD換装終了です。
結果
Windowsの起動が笑えるほど早くなりました。
換装前はWindowsへログイン後に、各種ソフトを起動しても数分待たされましたが、すぐに起ち上がり使用できるように改善されました。
今回かかった費用は計6,543円です。
Transcend SSD 240GB 2.5インチ SATA3 6Gb/s TLC採用 3年保証 TS240GSSD220S
¥6,881 -660円引き = \6,221
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01DRWWNX4/
玄人志向 7mm → 9.5mm厚に変換 2.5インチHDD/SSDスペーサー KRSP-795
¥322
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00GFCOIFU/
計\6,543